今日は休日。
お昼までは何も予定がなかったのだが、突然妻が日帰り温泉に行きたい!と言ってきたので近くの旅館に行ってきた。
我が家ではこのように何の前触れもなく事が始まるという展開が少なくない。
本当は午後からゆっくりコーヒーでも飲みながら読書をして、飽きたら散歩でもしようかと思っていた。
でも普段の仕事みたいに予定を立ててその通りにこなすのもつまらない。
ここは流れに身を任せることにしよう。
県内には有名温泉地が3つある。
今日はそのうちの1つで、なかなかお高い旅館である。(日帰り入浴は一般的な相場)
利用時間は午後3時までで、まだ2時間ある。
家からの道中は随分と新しいお店が増えたなと思った。
おしゃれなカフェや飲食店が道沿いに並ぶ。
20〜30代と思しき人々も多く、それだけで若々しい活気を感じる。
会社は50〜60代のおっさんの巣窟。
生気のかけらもない。
そんな謙遜したことを考えていると旅館に着いた。
男湯は熱め、適温、水風呂、サウナ、露天の5種。
女湯は何種あったか分からないがそれよりも多かったらしい。
太陽はまだ高い位置にあり、内湯から見える外の中庭を明るく照らしている。
その陽光もあってか、まるで天国のようだった。
フロントで出迎えてくれるスタッフ、清掃の行き届いた館内、清潔感のある香り。
擦り切れた心が癒されていく・・・。
メンズの方が先に上がったのでレディースをロビーで待つ。
そこに宿泊客と思われる人たちがバスから降りてフロントに入ってきた。
家族、友人、海外の人、大学生。
楽しそう・・・。
まだまだいたい気持ちを何とか抑えて家路につく。
帰ってからはコーヒー飲み飲み小説に浸る。
今読んでいるのはフレデリック・フォーサイス『ジャッカルの日(上)』。
一般的には国際政治とかテロリストとの戦いといったジャンルだが、なかなかに中間管理職の苦悩が描かれる場面もあって共感を覚える。
いつの時代も、どこの国でも、どんな組織でも、中間管理職とは厳しい立場だなぁ・・・とつくづく思う。